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| 予約制?予約せい!予約制…三月から受付予約制にしました。 |
朝10時過ぎ、階段下で声がして予約の女性患者さんが到着。
「おはようございます。どうぞ」といつものごとくご挨拶。
「はい、よろしくお願いします」とスリッパを履いて中へ。 と、それを追うようにして
「ここか」と声が続いた。
「ここですよ」と患者さん、招き入れる。
−紋付きはかま姿の初老男性登場−
「おはようございます」 (いつもはお一人なのに、今日はお父様が一緒なんだ。 でも、そんな改まって挨拶されるほどの事してないよな〜。 《それにここ、新橋演舞場じゃないしー。 オペラシティなら近いけど…》)
「ここ、治療してもらえます?」
「もちろんいいですよ」 (治療しに来た娘さんと一緒なのに、何でそんなこと聞くんだろ? 一緒に住んでいるおじいちゃまかな? 予約無しで急にくっついて来たけど、続けてやってってことかな?)
「ヒザが痛くて」
「お身内の方ですか?」と女性患者さんに確認しつつ
「つらいですよね、12時くらいからになりますけど続けてしますから こちらに座ってお待ちください」
「いや、それじゃ間に合わないんだ」 (階段は上がれたけど、よっぽど痛いんだな) 「いぇ、下で治療院を探してたのをここですよって教えてあげたんです」 …以上同時 (下でしていた何やらの話し声はこれだったんだと合点)
「これから舞台で謡うのに、正座しなけりゃならないんだ」
(それで紋付き袴なんだ)
「<少し>なら私、あとでもいいですよ」といつもの患者さんはおっしゃる。
(でも、午後二時からの御用に間に合うようにと、午前の治療を予約なさったはず。 ヒザの後ろと前にハリしてお灸してほぐして……と、治療にかかる時間を思い浮かべる。 →<少し>の意味するところの認識のズレでみんなが困ることになる予感)
「申し訳ないけれど、10時からの予約の患者さんがちょうど今いらしたところなんで、<すぐ>は無理です。」と丁重にお断りする。
「何とかならない?<ちょっと>やってもらったらいいんだよ。自分で湿布したけど駄目なんだ」
「申し訳ないです」 (可哀想だけど)
「あそう、じゃ仕方ないな」
三月から 受付予約制にしました。
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